今回は、プログラミングスクールを探す時に確認すると良い項目をまとめたチェックリストを作成しました。
※この記事におけるプログラミングスクールとは、主に大学生や社会人を対象とした、大人向けのプログラミング教室やサービスを指しています。
ひと括りに「プログラミングスクール」といっても、各社の料金、科目・カリキュラム、学習の進め方に関する方針、スクールが想定する顧客層、スクールの運営会社が目指す価値観などにはそれぞれの違いがあり、それぞれのスクールにメリットとデメリットが存在します。Aさんにとって「最高のプログラミングスクール」が、Bさんにとってはそうでないことも珍しくありません。
だからこそ、プログラミングスクール選びで失敗しないためには複数のスクールの違いを捉えて比較検討することが大切ですが、「どこをどう比較すれば良いのか分からない」と悩む方も多く、そのような悩みを解決する一助になればと考え、今回のチェックリストを作成させていただきました。
「自分に合ったプログラミングスクールを探すための目を養うこと」が、このチェックリストの最大の目的です。プログラミングに触れたことがない初心者の方でも、このチェックリストをご覧いただければ、より効率的にプログラミングスクールを探せることでしょう。
プログラミングスクールとは?
「プログラミングスクールについてあまり理解できていない」という方のために、まずはプログラミングスクールの概要をお伝えします。
プログラミングスクールの種類
冒頭でもお伝えした通り、ここでいう「プログラミングスクール」とは、主に社会人や大学生を対象にした、大人向けプログラミング教室や学習サービスのことを指しています。大別すると、スキル習得に特化した「教育特化型」スクールと、ITエンジニア職への就職や転職を目的とした「転職特化型」スクールの2つがあります。
さらに、受講形式が「オンライン」か「校舎に通って学ぶ通学」かで分けられますが、ほとんどのプログラミングスクールの校舎は東京、大阪、札幌、名古屋など大都市に偏在しており、地方にお住まいの方はオンラインスクールを利用されることが多いです。
プログラミングスクールで学べること
また、プログラミングスクールで学べる内容は、下の3つにざっくりと分けられます。
- プログラミング
- Webデザイン
- ネットワーク・サーバー
1.プログラミング
HTML/CSS、PHP、Ruby、Java、Pythonなどのプログラミング言語とそれらの言語を使って、アプリやサービスを開発するためのスキルを習得します。作りたいサービスやアプリがある方、フリーランスになりたい方、副業で稼ぎたい方に向いています。
2.Webデザイン
Webデザインの基礎知識から、IllustratorやPhotoshopなどのツールの使い方、さらには考えたデザインをサイト上で再現するためのコーディングスキル、UI/UXの考え方を学びます。
3.ネットワーク・サーバー
インフラエンジニア(サーバーエンジニアやネットワークエンジニア)を養成するためのカリキュラム設計になっており、企業への就職や転職がゴールとして定められていることが多いです。
「コードを書くのが向いていない」「ITエンジニアになりたかったけど、プログラミングが難しくて挫折した」「手に職を付けたい」「今よりも安定した職に就きたい」などの方に人気です。
プログラミングスクールの選び方
今回作成したチェックリストの65の項目は、下記の5つの大テーマを細かく要素分解してまとめました。
- 学習環境やサポート体制
- カリキュラムの質
- 就職・転職支援の内容
- 料金
- 口コミや評判
これらの5つのテーマは、プログラミングスクールを選ぶ際に重視するべきポイントです。
プログラミングスクールを利用するメリット
プログラミングを学ぶための書籍はたくさんありますし、インターネットで調べればほかのエンジニアが書いたコードにも簡単にアクセスできます。最近では、SNSを通じてエンジニア同士がつながり、オフラインの勉強会をひらいていることも。
いくら情報があふれているとは言っても、プログラミング初心者が一から「知る必要のあること」「学ぶ必要のあること」を把握し、さらに学習を進めていくなかで疑問が生じる度にその疑問を適切に言語化し、インターネットや書籍上で答えを探す作業を行うのは簡単なことではありません。
「1つのエラーの原因を特定するのに何時間も費やす」事態に陥るケースも、プログラミング初心者にとっては珍しい話ではないのです(Progateなどでコードを書いた経験がある方はウンウンと頷かれると思います)。
ただ、プログラミングスクールを利用すれば、最低限マスターするべき内容が体系的にまとめられたカリキュラムが用意されていたり、つまずいた時にエンジニアに直接(しかも気軽に)質問ができる環境に身を置けたりするので、学習効率は格段に上がります。
プログラミングスクールを比較する時に役立つ65のチェックリスト
それでは、チェックリスト65項目と、その項目の重要性について1つずつ解説していきます。
必要に応じて、「ネット上の口コミ」という形でご紹介しますが、ニュアンスや意味が伝わりやすいように文面の編集は行っています。
1.オンラインで受講できる
働きながら勉強したい方にはオンライン受講は便利です。ただ、オンラインの場合だと受講生同士のつながりも薄く、ほかの人から刺激を受けることも少ないので、モチベーションを保つのが難しいなどのデメリットもあります。
オンラインスクールを選ぶ場合は、モチベーションや学習進捗の管理に関するサポートがあるところを選ぶと良いでしょう。
2.教室利用(通学での受講)が可能である
メリハリをつけたり、モチベーションを保ったりするために、教室を利用したい方も多いはず。ただ、現状、校舎があるスクールは限られており、さらに校舎は東京、大阪、札幌、名古屋、福岡に偏在しているのが現実です。
3.早朝の時間帯(〜9時)でも質問や授業に対応している
質問対応の時間や、授業の予約可能時間、教室の営業時間が自分の生活リズムと合っているかどうかは要チェックです。
4.夜遅い時間帯(21時以降)でも質問や授業に対応している
自分の生活リズムに合っていないと感じた場合は、講師やメンターに事情を伝えて、現実で再現性のある学習計画を立てられるかどうか質問してみましょう。
納得のいく回答が得られれば、入会を検討してみる価値があるでしょう。
プログラミングスクールについて調べていると、「メンター」という言葉を目にするはずです。プログラミングスクール業界では、メンターを講師やサポートスタッフの意味で使うことが多く、その定義はスクールによって異なります。そのスクールにおいて、メンターが何を意味し、どんな人物がメンターを務めるのかを無料説明会などで確認するようにしましょう。
5.学習計画やカリキュラムをオーダーメイドで作成してもらえる
「カリキュラムの◯◯の部分は(既に学習済みなので)飛ばしたい」という方もいるでしょう。
自分の目的やレベルに合わせて、学習計画やカリキュラムをオーダーメイドで作成してもらえるスクールだと、より無駄なく学習できます。
6.卒業後も教材を閲覧・利用できる
カリキュラムを期間内に終えられなかった場合(契約した受講期間が終了したり、与えられたレッスン回数をすべて消費してしまったりした場合など)に備えて、卒業後も教材やカリキュラムを閲覧・利用できるスクールであれば安心です。ただし、意外に少ないのが現実。
卒業も教材が使えれば、独学で少しずつ勉強することもできます。
7.延長サポートがある
カリキュラムを期間内に終えられなかった場合は、独学に切り替えるのが不安な方は延長サポートがあるスクールを選んでおくと安心です。
通常よりも安い価格でレッスンを追加したり、受講期間を延長したりできます。
8.チャットで質問できる
特に自習型のスクールの場合は、チャット質問ができないと学習の進捗が滞りやすいでしょう。不明点を質問したり、チャットで書いたコードを添削してもらったりなど、疑問や質問を解消する環境が整っているかどうかは重要です。
- チャットの対応時間帯はいつか
- チャットに対応するスタッフや講師の経験や知識レベルはどれくらいか
- 返信までの時間はどれくらいか
- 質問回数に制限は無いか
9.チャットには、24時間いつでも質問を投稿できる
質問対応の時間外であったとしても、質問を溜め込むことなく講師やエンジニアに共有できると便利です。
質問対応時間外だったり、質問対応が混み合っていたりして、前の質問に対する返事が届いていない状態で追加の質問を送るのは気が引けると遠慮して、質問を溜め込む方もいますが、学習の効率性を優先して質問はドンドンするようにしましょう。
10.口頭にて、技術的な質問をできる機会がある
プログラミングの勉強をスタートした直後は、疑問点を言語化してチャットで質問するのが難しかったり、質問内容を作るのに時間がかかったりして、口頭で直接質問した方が効率が良いと感じる方も多いです。
授業形式のスクールである、校舎で質問できる、Skypeなどのオンラインのテレビ電話ツールで講師と話す機会があるなど、講師に口頭で質問できる機会があるかどうかのチェックもお忘れなく。
「講師やメンターと(オンライン・オフライン問わず)面談ができる」と謳われていても、その面談では技術的な質問ができないケースもあります。なぜなら、メンタル面のサポートを行う場として講師やメンターとの面談を提供しているスクールもあるからです。
面談を受けられるスクールの場合は、その時にどんなことを相談したり話したりするのか確認することをおすすめします。
11.カリキュラムや公式教材以外の技術的な質問もできる
カリキュラム以外の質問もできると、さらに一歩レベルの高い学習が実現します。
12.開発現場の経験があるエンジニアから教えてもらえる環境がある
チャットにしろ、対面にしろ、開発現場の経験があるエンジニアから教えてもらえる機会が用意されているかどうかは重要です。ただし、場合によっては「言語の学習経験はあるが、開発現場の経験のは無い人」がメンターや質問対応を担当していることもあります。
全ての授業や質問を「開発現場の経験がある人」に担当してもらうべき、とまではいいませんが、せめて望んだ時に現場経験のあるエンジニアとコミュニケーションを取れる環境なのかは確認してお着ましょう。
13.エンジニアと1対1の授業を受けられる
学習の進め方について、自習型が良いか、レッスン型が良いかは人によって異なりますが、最初のうちは、「何が分からないのか分からない」「質問の仕方が分からない」などの状態に陥ることも。よくあることなので、プログラミング初心者の方には家庭教師のようにエンジニアから1対1で丁寧に教えてもらえるタイプのスクールがおすすめ。
14.メンターや講師の採用条件に開発経験年数を求める項目がある
講師の質の評価は、個々人の相性に左右される部分も大きく、事前に判断するのが難しいですが、1つの判断材料として有効なのが「スクールの求人情報を見る」ことです。
スクールが講師やメンターを務める人物にどんなスキル要件を設定しているのかチェックすることで、そのスクールの講師のスキルレベルや経験値をイメージしやすくなります。
場合によっては、プログラミングを「勉強しただけ」の人物がメンターや講師を務めていることも。経験豊富なエンジニアに実践的なアドバイスをもらうためにも、できれば「開発経験があること」を採用の必須条件にしているスクールを選ぶのがおすすめです。
15.講師やメンターを指名できる
講師やメンターとの相性は人同士の性質によるため、ほかの人にとって「良い講師」だったとしても、自分にとってはそうでないことも十分にあり得ます。
学生時代を振り返ってみても、「数学の先生が好きだったから数学が得意だった」「日本史の先生が苦手で、日本史自体も不得意だった」などの経験に心当たりがある方は多いのではないでしょうか。
学習効率を上げるためにも、気に入った講師を指名できるかどうかは、見落としがちな小さなポイントですが意外と大事です。
16.モチベーション管理を行う専任のメンターや講師がいる
「1日1冊本を読もう」
「毎日2時間英語の勉強をしよう」
「毎日5kmのジョギングをしよう」
このような決意をしたことがある方は多いと思いますが、その後どのくらい継続できていますか。プログラミング学習に限りませんが、何かを実行し、継続するためにはかなりの気力がいります。
いくら高い費用を支払っていたとしても、教室を利用できる環境にあったとしても、モチベーションが下がる時は下がります。「今日は仕事で疲れているから明日頑張ればいいや」と何らかの理由をつけて自分を甘やかすうちに、どんどん学習の進捗が遅れて、学んだこともすっかり忘れていって……。いつの間にかフェードアウトしてしまったなどの事態に陥るケースは少なくありません。
実際に、インターネットやSNSを検索してみると、こんな体験談が投稿されています。
脱落することなく最後までやり切るためには、技術的な指導に加えて、モチベーションの維持や管理に関するサポートを行ってくれるスクールがおすすめです。
17.学習の進捗管理を行う専任のメンターや講師がいる
基本的に、プログラミングスクールでの勉強は用意されたカリキュラムを順番にこなしていく進め方になります。
無理をせず自分のペースで進めるのも良いですが、あまりにもゆっくり進めすぎたせいで、期間内に最後まで終えられないという失敗もあり得ます。
卒業後もカリキュラムや教材を利用できるスクールは独学で勉強を続けても良いですが、期間内に終わらなければ、その分就職・転職活動のタイミングも後ろ倒しになります。
カリキュラムの進捗状況などを見ながら、進捗をコントロールしてくれるメンターや講師がいると頼もしいです。
18.学習の進捗が滞った際に備えてフォロー体制が整っている
万が一学習の進捗が滞った場合に、状況把握のための連絡が届くなどのフォローアップの仕組みがあるスクールは、挫折しにくくおすすめです。
19.講師やメンターによる、対面でのメンタリングの機会がある
質問対応や授業のためではなく、モチベーション管理や学習の進捗管理を目的としたメンタリングの機会もあるとマル。
20.現職に就いた状態で受講できる
転職特化型のスクールの場合、日中にフルタイムで授業を受ける必要がある、就職・転職活動を行うなどの事情から、働きながらの受講が難しいことがあります。
場合によっては、退職していないと入会を断られる場合も。「いつかは転職したいけど、今すぐに会社を辞めるのはちょっと不安……」という方は、働きながら受講できるスクールを選びましょう。
21.土日限定の受講も可能である
仕事をしている方のなかには、平日に勉強時間を確保するのが難しいという方もいるはず。
土日だけの学習や受講でもカリキュラムについていけるかどうかを事前に質問してみることで、自分が挫折することなく、プログラミングを勉強できるか確かめる手立てとなります。
- 確保するべき目安の学習時間の総量はどれくらいか
- 無理のない学習計画を立ててもらえるか
22.スマホで利用可能な教材が用意されている
プログラミングを本格的に勉強するとなるとパソコン環境でないと難しいですが、プログラミング用語集のアプリなど、スマホで利用できる教材があれば、スキマ時間を有効活用できます。
23.Windows PCでも受講できる
なかには、Windows PCに非対応のスクールもあるので、確認しましょう。
そもそもiPhoneアプリを作る場合は、Mac OS環境が必須になります。
24.PCをレンタルできる
PCのレンタルサービスを行っている便利なスクールもあります。
25.入会前に実際の教材をお試しできる機会がある
など、受講費用を支払ってから後悔しないために、入会前に実際の教材をお試しできるスクールだと安心です。
26.カリキュラムのなかに、チーム開発(受講生同士)を経験できる内容が含まれている
ITエンジニアとしてのキャリアを視野に入れているのであれば、カリキュラムのなかに「チーム開発」が含まれているスクールを選びましょう。
実際の開発現場では、チームを組んでプロジェクトを進めることになります。集団でコミュニケーションを取りながら開発を行うチーム開発を体験したという事実は、就職・転職活動の場でもアピール材料になるはずです。
27.カリキュラムのなかに、学んだ知識を生かして具体的なサービスや作品を制作できる内容が含まれる
プログラミングを学ぶうえで重要なのは、インプットとアウトプットを繰り返すこと。
なぜなら、プログラミングの知識を学ぶことはあくまでも過程であり、それらの知識を生かして何かしらのサービスやプロダクトを創造し、初めて他人に評価してもらえる状態に到達するからです。
就職・転職活動の場においても、単に「プログラミングを学んだ」ことだけを伝えるよりも、「学んだ知識を生かしてこんなプロダクトを作りました」と実際に見せる方が、企業の採用担当者へのアピールとしては有効です。
28.自分のオリジナルサービス(ポートフォリオ)の制作過程において、エンジニアに相談でき、アドバイスをもらえる
カリキュラムのなかに、「オリジナルサービスの開発」が含まれているだけではなく、その開発過程でエンジニアに相談したり、アドバイスを求めたりする機会があるかどうかも重要な項目です。
実際にコードを書いたことがある方であればイメージしやすいかと思いますが、プログラミング言語で何かを作るとき、大半の場合は、アプローチ方法は1つではなく、複数あります。つまり、最終的に同じプロダクトが完成したとしても、中のコードの書き方が異なることがあるということです。
どの方法が正しいということはありませんが、現場のエンジニアの感覚から「普通はこうする」という定石のようなものはあります。「動けば良い」というわけではなく、その後の改善や管理のしやすさなどを考慮すると、いわゆる「綺麗なコード」を書くことは大事なのです。
誰からもフィードバックを受けずにコードを書いていると、自分の癖に気づきずらく、「一見は正しそうに見えるけど、現場では通用しないコード」になってしまいやすいのです。
「現場でも通用するコード」を書けるようになるために、現場を知っているエンジニアに教えてもらうことは大事にした方が良いでしょう。
29.オリジナルサービスの制作に専念できる
なかには、「プログラミングの基礎知識は独学で学んだから、スクールに通う間は、オリジナルサービスの制作だけに時間を使いたい」と考える方もいることでしょう。
ただ、スクールによっては、決められたカリキュラムを飛ばして、オリジナルサービスの制作だけに時間を使うことを認めていないところもありますので、無料説明会や体験会などで講師やスタッフに確認が必要です。
30.教科書の内容は、検索力が身につく設計になっている
プログラミングをするうえで、「検索して調べる力」は必須です。実際に、現場で働く多くのエンジニアが「ググりながら」仕事をしています。
ただ、プログラミングを始めたばかりの段階では「何をどう調べれば良いのか分からない」と悩む方も少なくないものです。だからこそ、学習を進めるなかで検索力が身に付くようなカリキュラム設計になっているかどうかは大切なのです。
もしかしたら「教科書なのに、答えが書いてない」と不満に感じる方もいるかもしれませんが、エンジニアとして成長するうえで、調べながらクリアしていくという経験やスキルはとても重要なのだと覚えておきましょう。
31.資格を取得できるコースがある
資格取得のための専門コースがあるスクールの数は多くはないものの、あるにはあります。
ただ、開発系のエンジニアなど、目的や目指すキャリアによっては資格を取得するよりも、実際に手を動かしてプロダクトやサービスを作った方が、就職・転職活動の場で評価されるケースもあります。講師やメンターに相談のうえ、コースの選択を行いましょう。
32.GitHubの使い方を教えてもらえる
GitHubとは、自分が書いたコードやサービスを公開できるプラットフォームのことです。エンジニア採用を行っている企業のなかには「GitHub採用」と称して、GitHub上で公開しているポートフォリオを選考材料に活用するところもあります。
プロダクトやサービスを開発するエンジニアになりたいという方は、普段からGitHub上で自分が書いたコードを公開する習慣をもっておくことをおすすめしますが、プログラミング初心者のうちは「GitHubの使い方がイマイチ分からない」という方も多いので、スクールのカリキュラムのなかで活用法を教えてもらえると安心です。
しかし、企業のエンジニア採用担当者にとって、あなたが実務未経験者だということは百も承知の事実です。だからこそ、実務未経験者の採用シーンでは、現状のスキルレベルだけではなく、エンジニアとしての伸び代や適性も重要な判断材料の1つとして見られています。
GitHub上でポートフォリオを公開することは、エンジニアに必要な「手を動かしてモノを作ることが好き」「コードを書くのが苦にならない」という資質をアピールできるチャンスです。どんどん手を動かしてGitHub上のポートフォリオを充実させましょう。
33.Rubyを学べる
Rubyは日本で開発されたプログラミング言語で、Webサービスを開発する際によく使われる言語です。料理レシピ投稿サービスの「クックパッド」や、学習履歴を記録・共有できるSNS「Studyplus」、ビジネスに役立つ知識を学べるオンライン学習サービス「グロービス学び放題」などの開発に使われていることで有名です。
※参考:Ruby Association公式サイト
- テストフレームワークを学べるか
Javaー「JUnit」、Rubyー「Rspec」、Swift「Quick」など、テスティングフレームワークを学べるとより実践的です。
34.Pythonを学べる
Pythonは、AI(人工知能)やデータサイエンスにも使われるプログラミング言語で、近年海外を中心に人気が出てきています。
日本国内でもPython特化型のスクールが複数登場しており、現在ホットな言語の1つであると言えるでしょう。
35.Javaを学べる
Javaは多くの開発現場で使われており、求人数もトップクラスの言語です。
また、Androidアプリを作る際もJavaが多く使われます。
36.PHPを学べる
PHPは、ECサイトの構築や、WordPressサイトの開発や運営に使われる言語です。HTMLと組み合わせて使うことで、Webサイトにさまざまな機能を実装させられます。
37.AI(人工知能)を学べる
AI(人工知能)とは、「コンピューター上で人間の知能を再現したもの、あるいは再現するための技術」のことです。
※参考:大西可奈子著『いちばんやさしいAI(人工知能)超入門』
最近では、機械学習やディープラーニングの分野がブームになっています。
38.Swiftを学べる
Swiftは主にiOSアプリを開発するために使われる言語です。
39.Illustratorを学べる・40.Photoshopを学べる
Webデザインを行ううえで欠かせないツール、llustratorとPhotoshop。もしも本格的にWebデザイナーの仕事を目指すならば、IllustratorやPhotoshopに加えて、HTML/CSSやJavaScriptも学ぶと良いでしょう。カリキュラムに、UI/UXの視点が学べる内容が含まれていればなおさら良いです。
41.転職特化型スクールである
ITエンジニアを目指す場合は、就職・転職先企業を紹介してもらえる、転職特化型のスクールがおすすめです。転職特化型のスクールであれば、高確率でITエンジニアの職に就けます。
未経験から、確実にエンジニアに転職したいという方には、転職特化型スクールはおすすめ。ただし、未経験からの転職を踏まえて、注意点やリスクもあるので、認識しておきましょう。
- 30代は求人を紹介してもらえないことがある
未経験からの異業種転職ということもあり、転職特化型スクールは20代限定であることが多いです。
- 就職・転職先企業の選択の自由が小さい
転職特化型スクールでは、スクールと提携している企業のリストから候補企業を選ぶ仕組みになっていることも。リスト以外の企業は受けられないこともあるので、どんな企業に就職できる可能性があるのか、卒業生の進路実績はどこかなどは、事前に確認しておきましょう。あなたのキャリアにかかわることですので、遠慮せず納得するまで聞きましょう。
- 卒業生の就職先企業はどこか
- 卒業生はどんな雇用形態で採用されているのか(正社員、契約社員、派遣社員など)
- 卒業生は就職先企業でどんな業務を行っているのか
42.就職・転職活動期間の前に3ヶ月以上の学習期間がある
転職特化型スクールのカリキュラムは、「プログラミング学習+就職・転職活動」がセットになっていることが多いですが、前半のプログラミング学習に割かれる時間はスクールによって異なります。
- 学習期間が長い場合(3〜6ヶ月間):プログラミングの基礎知識の学習や、チーム開発、オリジナルサービスの開発(ポートフォリオ制作)など。
- 学習時間が短い場合(1~2ヶ月間):プログラミングの基礎知識を短期集中で学習。育成というよりも最低限のプログラミング適性の有無を見極めることが目的となる。
43.短期間(2ヶ月間以内)でITエンジニアに就職できる
44.独自の求人情報にアクセスできるサービスがある
企業の紹介はしてもらえなかったとしても、受講生を対象に限定公開された求人情報のデータベースにアクセスできるスクールもあります。
45.国家資格「キャリアコンサルタント」保有スタッフに相談できる
キャリアコンサルタントとは、国家試験の1つで、具体的には下記のような役割を担っています。
労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うことをいいます。
出典:キャリアコンサルタント試験公式サイト
キャリアコンサルタントに相談する機会があるかどうかは、そのスクールが受講生の就職・転職活動に力を入れているかどうかを見極める1つの判断材料になるでしょう。
- キャリアコンサルタントに相談できる頻度はどのくらいか
- 1人のキャリアコンサルタントが何人の受講生を担当しているのか
46.エンジニアに、就職や転職などキャリアに関する相談ができる
実際の現場ではエンジニアにどんな能力が求められ、評価されているのか知るために、キャリアコンサルタント以外にも、エンジニアとして企業で働いたことにある人にキャリア相談できる機会があればもっと良いです。
47.就職・転職活動対策として、模擬面接の相手をしてもらえる
未経験からエンジニアに転職する場合、現状のスキル以上にその人のマインドやコミュニケーション能力が重視されることもあるため、面接での受け答えは内定可否を左右する重要な局面になります。
- 模擬面接の練習は何回くらいできるか
48.就職・転職活動対策として、履歴書の添削をしてもらえる
就職・転職活動では、ポートフォリオと同様に履歴書と職務経歴書も重要になります。
自分だけで完結させず、キャリアコンサルタントなどの専門家やエンジニアに第三者視点の客観的なフィードバックをもらい、自分の魅力がより伝わるにはどうすれば良いのか考えましょう。
49.東京と大阪以外で就職活動を行う場合でも、就職・転職活動のサポートをしてもらえる
地元で就職したいという方は、そのスクールが東京や大阪以外の場所での就職・転職活動も支援してくれるのか、支援がある場合、どの程度関与してくれるのかを確認しましょう。
プログラミングスクールが紹介するのは、東京を中心に大阪や名古屋、福岡など大都市に偏っているのが現状です。
- 就職・転職活動にどのくらい関与してくれるのか
- 地元(東京や大阪以外の場所)で就職活動を行う場合も支援してくれるのか
- 地元企業に就職できる可能性はどのくらいあるのか
50.31歳以上でも就職・転職のサポートを受けられる
プログラミングスクールの就職・転職支援は20代に限定されていることがほとんど。30代でも就職・転職活動の支援を受けられるのかどうか確認しましょう。
51.クレジットカード払いが使える
クレジットカードが使えればポイントが貯まりますし、分割支払いもできるので便利です。
52.分割払い(銀行振込or引き落とし)に対応している
クレジットカードを持っていないという方や、限度額が小さい方は、銀行振込や引き落としでの分割払いが可能かチェックしましょう。
53.教育訓練給付制度の指定講座がある
厚生労働省が実施している「教育訓練給付制度」を利用すれば、受講料金の一部が国から返還される可能性があります。
一定の要件を満たす必要がありますが、受けたいスクールやコースが対象講座に指定されているかどうか聞いてみる価値はあります。
54.途中解約をする際に適用される返金制度がある
受講期間の途中で解約をする場合に、支払った受講料金が返金される制度があるのか確認しておくと安心です。特に、無料のプログラミングスクールの場合は、途中で退会する場合に違約金が発生するかどうかを必ずチェックしてください。
- 返金される額はいくらか
- 返金制度が適用される期間はいつまでか
- 返金申請はどんな方法で行うのか
55.無料で受講できる
スクール経由で就職・転職することを条件に、入学金も受講料も0円でプログラミングの学習ができるスクールがあります。
56.違約金なしで退会できる
この項目は、受講料が無料のスクールを検討する際にチェックしましょう。
無料スクールは、企業の採用支援(スキルを習得した受講生を企業に紹介する)事業で利益を得ているので、受講生が就職・転職前に退会してしまうと赤字化する構造になっています。
途中で退会する場合に、違約金が発生するかどうかは必ずチェックしましょう。
57.『プログラミングチャンネル』上に口コミが掲載されている
実際に受講した方から寄せられた生の口コミは、スクールを比較し、検討する上で参考になるものが多いです。
こちらのサイト『プログラミングチャンネル』でも受講生から寄せられた口コミを掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。
58.受講生同士で知り合える機会がある
受講生同士の横のつながりがあることは、モチベーション維持にも役立ちます。
- 受講生同士の交流の機会はどのくらいあるのか
- 交流はどのようにして行われるのか
59.住居の提供サービスを受けられる
都内のプログラミングスクールのなかには、地方にお住まいの方向けに上京支援を行っているところがあり、その一環として、受講期間中の住居提供を受けられる場合があります。
60.31歳以上でも受講できる
受講条件として年齢制限を設けているところもあるので、チェックが必要です。
61.学生でも受講できる
転職特化型スクールでは就職・転職活動を行えない学生の受講を断っているところもあります。
62.18歳未満でも受講できる
教育特化型のスクールであれば、保護者の許可さえあれば、未成年も受講できる場合が多いです。
63.プログラミングや数学の知識がなくても入会できる(事前の選抜試験がない)
事前の選抜試験をパスしないと、入学できないスクールもあります。
64.無料説明会など、入会前に、講師やスタッフにカリキュラムやサービスについて質問できる機会がある
入会前に、講師やスタッフに直接質問できる機会があると安心です。
65.保育園に申し込む際に「就学」と申請できる
オンラインスクールの場合は「就学」と認められないケースもあるため、自分が利用予定のスクールが「就学」と認められるかどうかは確認しましょう。
まとめ
プログラミングスクールを比較・検討する際の項目をご紹介しました。
チェックリストの項目は随時更新していきます。「こんな項目を追加した方が良い!」などのご指摘がありましたら、プログラミングチャンネルのLINE@までご連絡いただけますと幸いです。
また、この記事のチェックリストの項目にもとづいた各スクールの比較記事も制作する予定です。
プログラミングチャンネルでは、全国のプログラミングスクール様を網羅的に取材し、利用者のみなさまにご紹介させていただくことを目指しています。
スクール運営者の方で『プログラミングチャンネル』の掲載を希望される場合は、下記の連絡先までお問い合わせください。
スクール選びで失敗しないために、どんな基準で選べば良いのか知りたい!